人との交際に礼儀があるように、手紙にもマナーがあります。当サイトでは、手紙のマナーと実例文を紹介していきます。形式に縛られる必要はありませんが、基本ルールを知って、気軽に手紙を書いてみませんか。
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はがきと封書は相手や内容によって使い分けます。はがきはあくまでも略式の手紙です。目上の人に出すときや、重要な用件には封書を使います。 はがきは多忙な人に出す場合など、形式ばらない手紙に適しています。
あらたまった手紙の場合、封筒は白無地で定形の二重封筒を使うのが理想的ですが、厚地の紙なら二重でなくても構いません。逆に、不祝儀のときは「不幸が重なる」というので二重封筒はさけます。
原則として、封筒の宛名書きと手紙の本文には同一のペン、同色のインクを使います。
宛名が連名になるときは、地位や年齢の高い順に書きます。家族宛なら主人以外は名字を省いても失礼ではありませんが、敬称は必ず個々に付けましょう。全員の名がわからないときは、「ご一同様」「皆々様」「ご家族様」「奥様」などとそえます。 敬称は、「様」をはじめ、同僚や友人には「君」「兄」、先輩には「大兄」「貴兄」「賢兄」、教師や医師には「先生」、画家には「画伯」など、それぞれ使い分けます。
脇付は相手に対してよりいっそうの敬意を示すもので、敬称の左下に書きそえます。目上の人には「机下」「侍史」、先生には「函文」、女性には「みもとに」「みまえに」、相手が大勢いるときには「各位」などとしますが、よほど格式ばった手紙でなければ略してもかまいません。
手紙の用件や目的をそれとなく教えるために付ける「外脇付」は、封筒の表にしか書きません。一刻も早く読んでもらいたいときには「至急」、本人に直接開封してもらいときには「親展」「必親展」「直覧」「ご直披」、特に大切な文章には「重要」「要信」「緊要」、返事には「返信」「ご返事」などとします。 また、「申し込み書在中」「願書在中」「写真在中」「請求書在中」といった外脇付を表書きの左下に入れると、封書の内容がわかって相手に親切です。
冒頭に書く手紙固有のあいさつ語です。 一般的には「拝啓」、あらたまったときには「謹啓」、返信には「拝復」など、相手や内容によって使い分けます。「前略」は、形式的なあいさつをすべて省略するということなので、事情を知っている間柄では便利な言葉ですが、目上の人に使うのは失礼です。
四季折々に触れたあいさつの言葉を述べます。 春4月には「桜らんまんの季節ですが」、夏8月には「残暑厳しい折から」、秋10月には「ずいぶん日も短くなって」、冬12月には「いよいよ冬将軍の到来ですが」など。
まず、「皆様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます」と相手の無事を喜び、「その後お変わりありませんか」または「その後お加減はいかがでしょうか。皆心配しております」と、そのときの状況に応じて相手の安否を気遣います。次に、「お陰様で、家族皆相変わらず元気にしております」と自分や家族の安否を伝えます。
相手の日頃のよしみには「いつもいろいろとお心配りをいただき、誠にありがとうございます」、最近相手に世話になったのなら「先日はお手数をおかけして申し訳ございません」、日頃疎遠な相手には「長らくご無沙汰を重ね、誠に恐縮です」、返事には「このたびはご丁寧なお手紙をありがとうございました」とします。
主文はその手紙の目的である用件を述べる、最も重要な部分です。 「さて」「実は」「ところで」「早速ですが」「前便でお伝えいたしましたように」「かねてお話のありましたOOの件につきまして」といった起辞から始めます。
主文の結びとして、「まずはお礼まで」「取り急ぎお返事まで」というように用件を一言でまとめます。 手紙全体の締めくくりとして、「乱筆にて失礼いたします」「ご自愛ください」「今後ともよろしくお願い申し上げます」「ご返事をお待ち申し上げます」など相手に合わせた結びの言葉を述べます。 伝言には「末筆ながら、奥様にくれぐれもよろしくお伝えください」「父がよろしくと申しておりました」など書きそえます。
結語は、頭語に対応した手紙文特有の結び言葉です。
頭語が「拝啓」なら結語は「敬具」、「前略」なら「草々」となります。
手紙を書いた年月日を書きます。
お祝い事なら「O年O月吉日」とします。
本人の名前を書きます。連名のときは目下の人を先に書きますが、家族の場合は、父、母、子供の順(年齢順)に書きます。
代筆をした場合は、代筆者の名ではなく差出人の名を書き、その下に「OOOO代」というように「代」を書きそえます。妻が代筆した場合は、夫の名前の下に「OOOO内」というように「内」を書きます。
宛名の下に相手の社会的立場に合わせた敬称、脇付を入れます。
主文で書き漏らしたことや念を押したいことを「追伸」「追って」「なお」などで始めて2、3行にまとめます。目上の人には失礼にあたるので、副文は付けないようにします。
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